今回のゲストは、育英学園のキャッチャー尾形選手と、ピッチャー高橋選手が、中学時代に汗を流した佐沼中学校野球部時代を知る3人お迎えして、「尾形くん・高橋くんのココがスゴいところ」をたっぷりと、リラックスした雰囲気で収録させていただきました。
仙台育英学園高等学校 野球部 甲子園優勝という快挙に活気付いている宮城県。
●新連載コーナー● 千葉和彦先生がいつでも応援してるよ!
中学校や剣道の活動で指導を受けた OBOGもたくさんいることでしょう。 2022年現在、豊里小中学校で生活指導担当、 そしてもちろん「体育」を受け持っている 和彦先生からの「応援メッセージ」を 毎月お伝えしていきます。
頭でっかちでも・体力ばっかりでも足りない
目指すは大人に負けない人間力
「子どもたちの人間力の成長を信じて ②」
テーマ「全国制覇の舞台裏のドラマ」第104回全国高等学校野球選手権大会
仙台育英高校硬式野球部がこの夏,104年の扉を開いた白河の関越えの甲子園全国制覇。
どのような讃辞を送ったらよいか見つける言葉もないくらい素晴らしい偉業でした。
そのレギュラーの中に佐沼中学校出身の高橋煌稀君,尾形樹人君の2名がいたことはなんとすごいことでしょうか。
じつは,この2名,私が佐沼中に勤務したときの中学1年生でした。
高橋君も,尾形君もしっかりした生活態度で黙々と努力を重ねる生徒でしたが,この学年は小学生の頃,とてもやんちゃで,学級崩壊を起こしかけたほどのエネルギーを持っていた子どもたちがかなりいました。 彼らが中学校に入学した時,学年主任だった私は,当時の中1の精鋭ぞろいの学級担任と試行錯誤しながら彼らとガチンコで向き合いました。 彼らと接しているうちに気がついたこと。それは凄いパワーを秘めているということでした。
その力をいい方向に向かわせるために,まず始めたことは保護者の力を借りること。
しかも,お父さん方のPTAへの参加です。 小学校まで母親任せでも,中学校になったらやはり必要なのが父親の力。 「おやじの会」の結成でした。
その先導役をしてくれたのが尾形君のお父さん,尾形茂樹さんです。
毎日,生徒の授業を参観してくれ,その都度,生徒たちに声をかけてくれる「おやじ先生」。 その意気に賛同して,かなりの父親が「おやじの会」に参加してくれました。
私は1年だけで佐沼中学校を去りましたが,彼らが中学に在籍している間,授業参観や行事があるたびに佐沼中学校に顔を出しました。
彼らは学年が上がるたびに,素晴らしい先輩に成長していくのが手に取るようにわかりました。
中学卒業後,山形の高校にサッカー留学してJリーグを目指している者,空手で石川県の高校に行き,この夏インターハイで個人で全国3位に入賞した女子生徒等々,それぞれの力を遺憾なく発揮しているようです。 子どもたちの無限の力を信じることがどれほど大切なことなのか, 改めて,私は彼らから教えられた気がします。
今回は,全国制覇の前の,誰も知らない高橋煌稀君と尾形樹人君の中学時代の「幻の全国大会」のお話をします。
新型コロナでなにもかもが大きく変わり,学校行事の修学旅行や中総体まで中止,延期の連続。青春の一コマ一コマが崩れかける日々を耐えながら生活していました。
そんな中で,尾形樹人君は私の家に来て,トレーニングマシンで筋力づくりをしたり,時には,私から剣道の素振りを教えてもらい,バットで自分の振り方を研究していました。 毎日毎日,「日常生活 即 野球道」を実践していました。
そんな中で迎えた中学3年生の秋季東日本軟式野球大会。 高橋煌稀投手と尾形樹人捕手のバッテリー率いる佐沼中学校野球部は見事優勝。
全国大会出場の切符を手に入れました。 「さぁ 次は全国制覇だ!」と意気込んだのですが,コロナで中止になってしまいました。
幻の全国大会・・・・。
中学時代,3年間指導した顧問の瀬川 稜先生(現 豊里中学校)が当時の仲間のことを熱く語ってくれました。
「千里同風」という言葉があります。遠く離れていても,そこには同じ風が吹いています。
どんなに離れていても,時が経っても,きっとあの頃一緒に喜び,悩み,悲しみ,笑ってくれる心が通じた仲間がいるはずです。
あなたも,決して独りではなく,つながっているのです。
「幻の全国大会・・・ 佐沼中学校野球部が挑んだ思い出」
当時の佐沼中野球部顧問 瀬川 稜 先生
尾形君と髙橋君をはじめとする当時の3年生には幸せな時間をいただきました。
顧問としてあまり力になれなかったのですが、逆に彼らには多くのことを学ばせていただきました。
当時のチームは尾形君と髙橋君の二人に注目がいくことが多かったのですが、他の同級生もかなりの実力でしたし、何よりも「野球を楽しんでいる」最高のチーム(仲間)だっと感じております。
たからこそ、コロナ禍により、決まってきた全国大会や中総体が中止になり全国を目標としてきた彼らにとっては苦しい1年になったと思います。
しかし、中止が決まった以降の部活動でも部員は「笑顔」で「活気」のある練習を続けていました。ほんとうに頭が下がります。
今回甲子園の優勝バッテリーとなった二人について
- 尾形 樹人 選手(キャプテン)
佐沼中学校が強豪校となるために欠かせない生徒でした。 彼にはチームの指揮を任せていました。 それくらい野球に対しての『知識・技能・想い』がある生徒で、底が見えなく、どこまで突き進んでいくのか楽しみな生徒でした。 - 髙橋 煌稀 選手 投手の力があるのはもちろんなのですが、人としてとても「温かい」生徒でした。 その温かさとマウンド上での躍動感のギャップが選手としての大きな魅力でした。 甲子園では、その魅力的な人柄が全国の方々に伝わった大会になったのではないでしょうか。
現・豊里中学校野球部
顧問 瀬川 稜
使用楽曲
キセキ / GReeeeN【ピアノ楽譜付き】 Nanaki Piano チャンネル様
【ピアノ】栄光の架橋/ゆず/楽譜あり/弾いてみた/Piano/CANACANA CANACANA family チャンネル様